第7回真宗大谷派ハンセン病問題全国交流集会 大会宣言草案

 第7回真宗大谷派ハンセン病問題全国交流集会に今回は台湾・ソロクトの方々も含め250名の参加者と、多くの高山市民が集いました。この3日間は、ハンセン病問題がいま、ここにある問題であり、そして、これからの課題であることを認識する機縁となりました。
 わたしたちはいま、「すべての亡き人をしのんで」と題した追悼法要を勤めました。全国の療養所で慰霊祭が営まれましたが、この法要はいわゆる「みそぎ」などではありません。悲しみや怒りを鎮めるのではなく、いのちを奪われたこどもたちの声に耳を傾け、その声に応えていこうという誓いを新たにしています。
 「らい予防法」の廃止・真宗大谷派謝罪声明から12年、ハンセン病国賠訴訟勝訴判決から7年という年月が流れました。全国各地で、さまざまな運動が展開され、「新・あつい壁」の上映も行われています。
 しかし、回復者の方が名告りをあげ、自由に里帰りができる社会になっているでしょうか? 療養所から離れている地域では療養所の存在はおろか、ハンセン病がいかなるものなのかさえ、あまり知られていないのが実情です。そして「私さえ黙っていれば家族に迷惑はかからない」と里帰りを断られる方が、いまも療養所にいらっしゃるのです。 隔離政策の傷跡はあまりにも深い。
 その意味でも今回、高山のスタッフが交流集会を誘致し、多くの市民と共に企画運営した意義は大きなものがありました。
 高山市やその周辺市町村議会での決議をはじめとする、基本法制定の動きがうねりとなりつつあります。基本法制定の署名運動が全国で展開され、大谷派でもすでに100万の署名が集まりました。 わたしたちは、隔離政策を真に否定し、療養所の壁を砕こうとしている基本法の願いに応えていきます。人の心にある差別・偏見に真向かいになり、お互いを尊敬すべき人間として見い出していく道に、これから踏み出します。
 
 いま、ここ高山で、宣言します。(続く・・・)

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