明日の同朋会資料

第二十二首
弥陀の智願海水に   他力の信水いりぬれば
真実報土のならいにて 煩悩菩提一味なり
○弥陀の智願海水
海の水のように深く広い智慧の本願
「弥陀の本願を智慧といふなり。この本願を大海にたとへるなり」(左訓)
「弥陀の智願海は、深広にして涯底無し。名を聞きて往生せむと欲すれば、皆悉く彼の国に到る」(曇鸞 往生礼讃)
○他力の信水
阿弥陀よりたまわりたる信心が水となり、本願の海に入る
○真実報土
真実の誓願から報いあらわれた浄土
○煩悩菩提一味
「煩悩と功徳と一つになるなり」(左訓)
第二十三首
如来二種の回向を  ふかく信ずるひとはみな
等正覚にいたるゆえ 憶念の心はたえぬなり
○二種の回向
往相回向と還相回向のこと
往相回向
衆生が浄土へ生まれようとするすがたが、阿弥陀如来から回向される(ふりむけられる)ということ
還相廻向
浄土に往生しようとする者が、菩薩のすがたとなって衆生を救うはたらきを、阿弥陀如来から回向されること 
○等正覚
「正定聚の位なり」(左訓)
ほとんど正覚(仏)に等しい位で、仏に成る直前の菩薩
○憶念
「憶念は、信心をえたるひとは、うたがいなきゆえに、本願をつねにおもいいずるこころのたえぬをいうなり」(唯信鈔文意)
第二十四首
弥陀智願の回向の  信楽まことにうるひとは
摂取不捨の利益ゆえ 等正覚にいたるなり
○弥陀智願の回向
阿弥陀仏の智慧の本願からふりむけられた
○信楽
信心のこと 「楽」には「ねがう」という読み方があった
○摂取不捨
おさめとってすてない
弥陀の本願しんずべし 本願信ずるひとはみな
摂取不捨の利益ゆえ  無上覚をばさとるなり

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