通信23号
- 私達の宗門は二〇十一年に宗祖親鸞聖人七五〇回御遠忌を迎え、記念事業として真宗本廟両堂等の御修復という歴史的な事業に取り組むことになりました。
その総予算も決まり、富山教区では5億4837万円の目標額が御依頼されました。
毎年の本山維持費、玉永寺維持費のほかの懇志でありますので大変でしょうが、よろしくお願い申し上げます。
先般お渡した貯金箱を有効に使っていただけば幸いです。
- 「宗祖御遠忌。両堂等の御修復事業が、明治の両堂再建された御門徒の願いと、その苦難に思いをいたし、改めて宗祖が担われた本願の念仏による願生浄土の道こそが、人間成就の道であることを明らかにする、信心回復運動のご縁にしたい。よろしくお願いします。」(趣意)と宗務総長より御門徒の皆様に先般便りがありました。
- 六月二十一日、玉永寺委員会が開かれ本年度の玉永寺の行事、並びに予決算を協議しました。別紙の通り決議されましたので報告します。
なお、本堂内陣、床、廊下が百年近くもたち痛みがひどくなりましたので、報恩講まで修復をする工事を委員会の代表を中心に進めています。
工事の費用は、積み立ててあった祠堂金を使わせていただきます。報恩講のお参りの折り見て下さい。
- 七月十五、十六日暁天講座があり遠近各地から多くの方がお参り下さいました。
藤島秀天師、春秋賛師より、今日忘れてしまっている「自分を見つめる眼」そして、そこに見いだされる「自分の姿」を厳しく問いかけて下さいました。
- 本堂に菱形の灯籠が二基入り明るくなりました。
寄付者は上市中青出、中川ソノさんと、小出の酒井登志子さんで亡くなられた御主人への追恩として寄進されたものです。
- 玉永寺の報恩講が勤修されると、いよいよ年末にかけて皆さんの家へ報恩講にまわります。
その折りには、本山の本堂瓦に寄付者芳名が記入されることなど詳しく報告させていただきます。
次第に朝夕寒さが増してきます。皆さんのご自愛を念じます。
宗教はなんのためにあるのか
私は今、富山県出身のハンセン病元患者の方々を支援する市民団体の活動に参加しています。
その一環として、6月20日に富山市民プラザにて、コンサートを開催しました。
下の写真は沖縄県の元患者、宮里新一さんの素敵な演奏の様子です。歌手として社会復帰をされています。当日は二百人の参加者が集まってくださいました。
ハンセン病元患者への隔離政策が誤りであったことが裁判で明らかになり、小泉首相も中沖知事も謝罪をしました。
しかし、私たち大谷派の僧侶が「宿業」という言葉で差別を助長するような法話をしてきたことについて、慙愧せずにはいられません。
人を救うことが、正しい宗教の仕事でなければならないということを学んでいます。
なお、「お帰りなさい! ハンセン病・北陸からの訴え」(桂書房 定価 千五百円+税)という本が出版され、私も「教団の謝罪声明と取り組みについて」という一文を掲載させていただいています。
私の手元にありますので、ぜひ、お買い求めください。 (副住職)